Tax Receipt - 税金の使い道
- Mamiko Takenaka
- Mar 17, 2016
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豪州政府は2年前より納税者にTax Receiptと呼ばれるレターを発行し、納税者が支払った税金の使途を公表しています。
豪州では税務申告は個人で行いますし、税制は個人年金や資産価値にも大きく影響を及ぼすので、税制に対する国民の知識と関心はかなり高い方でしょう。
Tax Receiptにより税制度への理解が深まり、政府の施策に対する国民の監視も高まっていくと思われます。
Tax Receiptによると、豪州の税金使途の内訳は、福祉(39%)、医療(18.4%)、防衛(8.6%)、教育(8.5%)、公共サービス(5.2%)、国債の元利支払い(4.0%)となっています。日本の税金の使途を調べてみると、なんと24%もの税金が国債の元利支払いに当てられています。日本の借金残高が昨年末に1,000兆円を超えたと話題になっていますが、確実に借金の元利払いが国民の大きな負担となってきています。
豪州でも国の借金は増加傾向ですが、高金利国にもかかわらず元利払いが税金使途の4%程度しかないので、日本と比べると国の財政は健全と言えます。
日本では納税者の8割は確定申告を行わないため、国民の税制の理解度と納税意識は低くなりがちです。
豪州にお住まいの皆様はTax Receiptにより昨年度の納税額とその使途を簡単に知ることができます。
税金を多く納めても政府から何か特典がもらえる訳でもなく辛いところですが、ご自身の社会貢献度を過小評価することなく、その使途や妥当性を検証してみては如何でしょうか。豪州の移住国としての将来性も見えてくるかもしれません。

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