資源産業に適用される会計基準
- JAAP
- Jan 31, 2017
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国際会計基準(IFRS)とそれに準拠している豪州資源会計(AASB)には、資源産業に対する包括的な会計基準が存在しません。それでは具体的に現状の会計基準の構成はどのようになっているのか、資源プロジェクトの一般的なステージ分類である、探鉱・評価活動、開発・建設活動、生産・廃鉱活動の3フェイズに分けてみていきましょう。

前述のとおり探査(探鉱)・評価活動の支出の資産化の可否についてはIFRS6が適用されます。
IFRS6は支出を超える経済的リターンが将来期待される場合には、資源産業以外の一般企業では費用処理されるような支出であっても、プロジェクトが探鉱・評価活動である限りは資産化を認めています。
探鉱・評価以外の活動については、IFRIC20という生産段階の剝土費用に関するガイダンスはありますが、それ以外の膨大な会計Issueに対するガイダンスは存在せず、全て他の関連する一般的な会計基準を使用することになります。
この点、資源産業に対する包括的な会計基準が存在する米国とは大きな差異があります。
会計基準が無いといっても、実務的に過去から利用されている手法は存在しており、その知識がないと全く会計処理がチグハグになってしまうのが資源会計です。基準書に書いてないものを推測したり、ご自分でネット検索するのは非効率的な作業です。お困りや疑問に思う会計処理があれば、まずはJAAPにご照会ください。
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